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法政大学/学生運動/斎藤いくま公式ブログ
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 1月11日、新井君・友部君の第10回公判が東京地裁で行われた。
 今回も、学生部長・安東に対する反対尋問だ。2時間にわたる反対尋問の中で、安東は「安東ワールド」(現実の世界と異なる安東の頭でつくられた観念的世界)を展開したが、次々と驚愕の事実が明らかとなった。

<1> やっぱり3・14法大弾圧は権力犯罪だった!

①安東が警察への事前連絡を認めた!

 前回の安東反対尋問に際して、すでに3・14法大弾圧の前に、法大当局が警察に対して連絡を取っていたこと、その窓口は総務部であることが明らかとなっていた。
 今回、弁護士は、「警察と連絡を取り合っていたのは、総務部部長の清宮さんか」と指摘すると、安東は「総務部の関係者と聞いている」と証言した。
 いずれにせよ、3・14法大弾圧は、法大当局と警察権力が事前に連絡を取り合って行った政治弾圧であることが明らかとなったのだ。

②2分で、200人の警察官が来たことを「不自然ではない」という安東

次に、弁護士は「学生が大学構内に入った段階で、110番通報したのか」と質問すると、安東は「そうです」と認めた。
 さらに、弁護士は「110番通報して、たった2分で200人の警察官が学内に入るというのは不自然ではないか」と質問すると、なんと安東は「不自然ではない」と言い、「混乱が予想されると事前に警察に連絡したのだから、それに対して警察が準備していたのだろう。逆に準備していない方が不自然だ」と言い放った。
 安東は、200人もの大量の警察官が法大近辺に待機し、法大当局からの110番通報を合図にして、学内に突入したことを不自然ではない、と言っているのだ。大学当局が事前に、警察に相談していたのだから、当然だと。
 まさに、当局と警察との間の事前協議において、大量の警察官(200人!)を動員して、学内に入った学生全員を逮捕するシナリオができあがっていたということだ。

③学生の入構を物理的に阻止しなかった教職員 -引き入れることが狙い-



弁護士は、「学生がデモから帰ってきて、大学に入構するときに、教職員は物理的に入構を阻止したのか」という質問に、安東は「していない」と証言しつつ、「小さな拡声器で、入構を禁止すると警告した」と証言した。これは重大な問題だ。当局としては本気で入構を止める気などなかったのだ。それだけではない。
 前回の公判で、弁護士から「学生がいない間に立て看板を撤去すれば良かったのではないか」との質問に対して、安東は「立て看板の撤去は学生がデモから帰ってから、面前で行うことを決めていた」と証言していた。面前で撤去することを決めておきながら、「入構禁止」を警告するというのは、矛盾している。だが、当局にとっては矛盾ではない。「入構禁止」の警告は、建造物侵入容疑をデッチ上げるためであり、「面前撤去」も威力業務妨害をデッチ上げるためであったのだ。
 警察権力と当局が描いたシナリオは、(1)正門を大きく開いて学生を引き入れ、(2)門前で「入構禁止」というアリバイ的警告を行い、(3)学内に入ったことで直ちに110番通報を行い、(4)学生の面前で立て看板の撤去作業を行うふりをすることで学生を挑発して抗議行動を引き出す、(5)法大近辺に待機していた200人の警察官を突入させて学生全員を逮捕するというものであった。

④立て看板の撤去作業の妨害などなかった



 安東は「立て看板を撤去しようとしたが、ヒモでくくられており、そのヒモをほどこうとしたら、妨害が入ったから、作業を中止するように言った」と証言。
これに対して、弁護士からは、「学生から、腕をつかんで引き剥がすなどの妨害を受けたのか」と質問されると、安東は「それはない」と証言しつつ、「立て看板と教職員の間に立ちふさがったり、立て看板に寄りかかったことが業務妨害にあたる」と証言した。
 だが、当日の連続写真を見れば明らかなように、教職員が立て看板の撤去を行おうとして立て看板につながっているヒモをほどこうとしている時、学生は妨害行為はしていない。安東が言う「立て看板と教職員の間に立ちふさがったり、立て看板に寄りかかった」というのは、教職員が立て看板の撤去作業を諦めた後の事だ。写真を見れば明らかだ。
 重要なことは、立て看板の撤去作業なるものが始まって、すぐに200人の警察官が乱入してきたことだ。まさに、立て看板の撤去作業は、「ふり」だけであり、学生を挑発し、抗議行動を引き出し、業務妨害をデッチ上げ、警察官200人を引き込むためのものだったのだ。



⑤フジテレビが逮捕を撮影

 次に、3・14法大弾圧をフジテレビが撮影し、夕方のニュースで報道した問題だ。 安東は、フジテレビのニュースをビデオで見たと証言。フジテレビが法大キャンパスの中に入って撮影していたことも認めた。
 弁護士は、「大学からフジテレビに事前に連絡していたのか」と質問。安東は、「連絡していない。大学の利益にならない」と証言。
 弁護士は、「フジテレビは、建造物侵入ではないのか。大学は、被害届は出しましたか」と質問。安東は、「翌日に、抗議文を出した」と証言した。
 フジテレビがいたことを安東は認めた。事前に誰かが連絡したから来たのだ。安東が言うように、大学関係者でなければ、警察権力以外にあり得ない。警察が、フジテレビに「学生の大量逮捕があるから、面白い映像取れますよ」とリークしたのだろう。
 ここからも、3・14法大弾圧が仕組まれた政治弾圧であることは明らかだ。

<2>自宅謹慎-退学処分の不当性が明らかに

①自宅謹慎で授業に出れる? 出れない?

 まず、安東は、「自宅謹慎は、学則上の処分ではない」と認めた。
 弁護士から、「自宅謹慎は、拘束力があるのか」と質問すると、安東は「拘束力はない。今の入構禁止者のように放り出すとはしていない」と証言。「放り出す」って、私たちをまるでモノ扱いだ。
 弁護士は、「自宅謹慎と停学の違いは何か」と質問。安東は「自宅謹慎は、教育的指導だ。一連の行為について、自宅で反省してほしいということだ。停学は学則に基づく処分で、授業にはでれない」と証言。
 弁護士は、「自宅謹慎も、停学と同じように、授業にでれないのではいか」と指摘。
 安東は、「自宅謹慎でも、授業に出たいならば、教授会で審議してもらって、出ることもありえると思っていた。授業に出たい、単位を取りたいというのならば、学部の方から説明されているはずだ」と証言。
 弁護士は、「自宅謹慎について、授業を受けられると事前に説明したのか」と質問。
 安東は、「していません」と証言。
 弁護士は、「自宅謹慎を命令されて、授業にでれるか分からないのに説明しないのはおかしいのでは」と言うと、安東は「問題ありません」と言い放った。
 弁護士は、「自宅謹慎しろと言いながら、授業には出れるというのは矛盾しているのでは」と言われるが、安東は「矛盾していない」と言い張った。
 はっきり言って、安東は苦しい答弁だ。
 当時の経過を振り返ると、3・14法大弾圧で釈放された私たちが大学キャンパスに行くと、安東などが「君たちは、総長から自宅謹慎命令を受けている。出て行きなさい」の一点張りであった。もちろん、「授業を受けたいならば相談に応じる」といった説明など皆無だった。ただただ、高圧的に「自宅謹慎命令が出たから出て行け」の一点張りだ。それに対して、私たちが「自宅謹慎は学則にない。そんな命令には従えない」と言うと、数日後には、理論武装したらしく、「自宅謹慎命令は、教育的指導だ」と言い出したのだ。もちろん、このときも「授業に出れる」という説明など皆無だった(一度も言われたことはない)。要するに、「自宅謹慎は、教育的指導」「自宅謹慎でも授業には出れる」などは、後付的に言っているだけなのだ。当局の狙いは、事実上の停学処分を行い、私たちが大学に来て、3・14法大弾圧を弾劾することを止めさせようとしたのだ。
 現に、安東は、証言の中で、「自宅謹慎でも、業務妨害などをせずに、授業に出るだけなら良い」という本音まで言っている。

②「新井君は、教育的指導の対象ではない!」と言い放った安東

 さらに驚くべきは次の事だ。
 弁護士は、「4・27で逮捕された新井君には自宅謹慎が出ていないが、なぜか」と質問。安東は、「自宅謹慎では効力がなかったからだ」「新井君は、自宅謹慎をきかない可能性が高い」と証言。そして、安東は驚くべき言辞をはいた。
 弁護士が「新井君は、教育的指導の対象ではないということか」と質問すると、なんと安東は「そうです」と言い放ったのだ!
 そして、安東は、「新井君については、法人の判断で、入構を禁止することを決めた。大学による施設管理という観点で、暴行をふるった新井君が学内に入ると危険であるから。これは、教授会の判断とは別」と証言。もはや、学則に基づいて、学生の処分を検討するというプロセスすらも関係ないと安東は言っているのだ。法人の判断なるもので、当該学生からの意見など全く聞かずに、学生の自由や権利を奪えるというのだ。3・14法大弾圧直後の自宅謹慎命令よりも、当局のやり方はますます反動化している。しかも新井君は、裁判で無実を争っているのだ。
 弁護士から「学内に入れないという不利益を受ける新井君から意見を聞かないというのはおかしいのではないか。新井君に対して、学内に入れないという理由などを通知しているのか」と質問すると、安東は「通知してない。学内に来たときに通知する」と証言。全く許し難い。実際、12月14日に新井君が学内に入った時、暴力的に排除したのが安東なのだ。
 弁護士は、「要するに、法大当局は、メチャメチャやっていないか」と弾劾するが、安東は鉄面皮丸出しで、「そうは思わない」と言い張った。安東は人間じゃねえ!

③処分ありきの退学処分

 次に、退学処分の不当性だ。
 弁護士は、3・14で逮捕されたことを唯一の理由にして懲戒処分のための呼び出しを行いながら、実際の処分は3・14以外にも拡大していることは不当だと指摘。
 だが、安東は「仮に3・14で逮捕されなくても、それにいたる経緯で処分の対象だ」「処分理由が変遷したわけではない」などと強弁した。だったら、処分のための呼び出し通知の中に、3・14以外の事も書いておけよ!
 安東が3・14以外の学生部に対する抗議行動も業務妨害だと言って、退学処分の理由にデッチ上げたことに対して、弁護士は「法大では、学生部への抗議行動が日常的に行われていたのではないか。2004年の12月も数十人が学生会館の解体に抗議して、学生部への抗議行動をやっている」などと指摘。これに対して、安東は「自分が学生部長の時は抗議行動はなかった」などと証言し、過去にあったことを暗に認めた。
 法大では、学生部に対する抗議行動は、当局が反動的な事をやるたびに行われていた。私たちが「あの程度」で退学処分になるのであれば、毎年数百人規模の学生が退学処分になったであろう。
 弁護士は、「学生部への抗議行動の時に、これは処分の対象になると学生に通知したのか」と質問すると、安東は「警察に通報すると通知した」などと証言。
 このやり取りに安東尋問の姿が浮き彫りだ。弁護士は、「処分の対象になると通知したのか」と質問したのだが、安東は「通知していない」と答えずに、「警察に通報すると通知した」と言い方で誤魔化すやり方だ。安東の証言は、いつもこのように、弁護士からの質問に「イエス・ノー」で答えず、自分の言いたいこと、自分の頭の世界を一方的に言うという状態だった。

<3> 学生の闘いを蔑視する安東

 3・14法大弾圧や不当な退学処分に対して、学生の反対の声が大きく上がったことを弁護士は紹介し、一文連などの学生団体が当局に抗議文を提出したことを紹介した。
 これに対して安東は、「学生証チェックは困るという意見を見聞きしている」と、学生の反対の声を認めざるを得なかった。
 だが、これから安東ワールドが炸裂する。
 2006年5月26日の学生500人による安東追及行動について、弁護士が当日の写真を示しながら、「学生の抗議行動を受けていますね」と指摘するが、安東は「そのような認識はない」と言い放つ。



500人の学生が安東を取り囲んで、追及行動を行った(写真)。質問に沈黙する安東を元気づけるために、「安東コール」も行われた。だが、安東はこれについて、「抗議行動という認識はない」などと言っているのだ。
 次に、2006年6月15日の1000人集会だ。これについても安東は、「抗議しているのは、処分者とごく一部の学生だけ。十数人だ」と言っている。6・15の1000人集会をさして、「抗議しているのは十数人だけ」と言う安東。
 安東は、数百から1000人の学生がキャンパスに集まっている現実について、「多くの人は、何かやっているという見せ物のように思って集まって来ているだけだ」と言い放った。ここに学生蔑視の最たるものがある。法大生は、単に面白がっていただけではない。処分反対署名は2000筆近く集まり、3・14弾圧や自宅謹慎、不当な退学処分について怒りを持って結集したのだ。

<4> 当局を批判するサークルを弾圧する安東

①全学連の正式名称を知らない安東

 次に、弁護士からは、学外団体の規定について、安東の姿勢を正した。
 弁護士は、「全学連の正式名称を知っているか?」と質問。
 安東は、「知らない」と回答。正式名称を知らずに、全学連を学外団体だと勝手に決めつけたのか!
 弁護士は、「内海君が、全学連の副委員長であることは知っているか」と質問。
 安東は、「知っている」と回答。
 弁護士は、「内海君が、全学連の立て看板をつくっていたことは知っているか」と質問。 安東は、「知っている」と回答。
 弁護士が「学内者がつくった立て看板でも、撤去するのか」と質問。
 安東は、「学籍者がつくっても、学外団体だと認識した」と回答。
 弁護士は、「なぜ、学外団体だと認識したのか」と質問。
 安東は、「学内団体との届け出がない。届け出があっても、学内団体ではない」と回答。
 要するに、学籍者の内海君がつくった立て看板でも、当局が全学連を勝手に学外団体だと決めつければ撤去できると言うのだ。撤去ありきでしょ。

②法大生の会も学外団体!

 弁護士からは、「3・14法大弾圧を許さない法大生の会は、学外団体なのか」と質問。
 安東は、「そうです」と回答! 法大生の会も学外団体かよ!
 弁護士は、法大生の会が、法大生5人を中心にして結成されたことを指摘し、学内者の大半が構成員なのに、なぜ学外団体なのかを追及した。
 だが、安東は「大学に届出がされていない。仮に届出があっても学外団体だ」となどと証言。要するに、当局が気に入らないならば、全部学外団体として排除するということだ。

③当局を批判した世論研究会も弾圧

 全学連や法大生の会だけが弾圧されているのではない。当局の弾圧は、当局に批判的な公認サークルにまで拡大している。その一つが第一文化連盟に所属する世論研究会に対する弾圧だ。
 弁護士は、世論研究会が立て看板の設置を求めたことに対して、学生部が許可しなかったことを指摘し、2006年の「立て看板・ビラまき規制ルール」に基づいて、立て看板設置の申請を行いながら、許可しないのはなぜかを質問した。
 安東は、世論研究会が機関誌で教職員を誹謗中傷したことを理由にあげ、立て看板の許可を与える手続に入れる対象サークルではなかったと証言した。
世論研究会は、機関誌で、3・14法大弾圧以来の法大当局のあり方を批判しただけである。これが誹謗中傷だというのだ。要するに、当局を批判していることが気に入らないのだ。当局を批判したことに対する懲罰として、立て看板の設置を不許可にしたのだ。
 安東などは、全学連や法大生の会を学外団体と決めつけ、その行動が大学を混乱に陥れているかのように言うが、結局は、大学当局に批判的なサークルが立て看板を出すことすら許さないということなのだ。

 一切の原因は、立て看板・ビラまき規制に始まる法大当局の弾圧にこそある。それに対する学生の闘いを「業務妨害」「誹謗中傷」と切り捨て、さらなる弾圧の口実にしているのが法大当局なのだ。
 だが、学生の怒りと闘いは、弾圧すればするほど、燃え広がるのだ。
 今回の安東のふざけた証言に対して、学生の怒りはますます爆発だ。
 安東尋問は、まだまだ続く。安東徹底弾劾の闘いをさらに叩きつけよう!
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